※今回の記事は途中までスパイダーマンがMCU離脱が決まっている中で書いた記事であり、途中で復帰が決まった中で書きました。そういう体で呼んでください。
ソニーとディズニー・マーベルの交渉の決裂により、スパイダーマンがMCUから離脱することが決定した。
もともとソニーが権利を持っている関係でMCU入り困難かと思われたスパイダーマンがシビルウォーでサプライズ的に参戦して3年。MCUのケビン・ファイギが語るように「まさに奇跡のような時間だった」。
でもソニーよ。本当にスパイダーマンを完全にMCUから離脱させていいのか!? 今後もトム・ホランドのスパイダーマンを継続していくようだが、これまで積み重ねた3年間、決して短くないぞ!?
というわけで今回はMCUを離れるとスパイダーマンがどんなふうに困るのかをいままでのMCUのネタバレ込みで語ります。
もちろん最新のファーフロまでがっつりネタバレするんでよろしくお願いします。
アイアンマンという“ベンおじさん”の存在
何を取ってもこれに尽きる。
MCUスパイディーにはベンおじさんのエピソードがほとんど登場しない。何度と繰り返されたリブートでベンおじさんとのオリジンにみんなが辟易としているという点もあるだろうが、MCUにおいてはその役割を担うヒーローの存在があったからだろう。それこそがアイアンマンことトニー・スタークだ。
おそらく原作シビルウォーでアイアンマン陣営にスパイダーマンがつき、アイアンスパイダースーツを譲り受けた設定を発展させたのだろう。(原作ではその後スパイダーマンはアイアンマンのやり方に共感できなくなり離反している)
MCU内では特に若いピーターはその若さゆえに無茶をしがちで、それを戒めるのは彼をヒーローの道へと誘ったトニーであった。シビルウォーから始まった関係はその後ホームカミングでより深まり、エンドゲーム、ファーフロムホームでアイアンマンのヒーローとしての意思を引き継ぐまでになった。
アイアンマンとの関係はトムホスパイディのほぼ全てであり、彼を語る上で欠かせない存在になっている。
特に最新作のファーフロではアイアンマンの意志を継ぐべきは誰か、というのが話の焦点であり、MCUを離脱するということは言ってしまえばホームカミングとファーフロムホームの両方の話がほぼ無かったことになるに等しい。だって二作品とも話の柱はピーターが"アイアンマン から継ぐ形で"ヒーローになる物語だから。
魅力的なヴィランの動機の欠如
トムホ版と言うべきかMCU版と言うべきか、とにかく今回のシリーズで個人的に一番魅力的に感じてるのはヴィランたちが個性豊かであること。
マイケル・キートン演じるバルチャーも本当に怖い大人のヴィランだったし、ジェイク・ギレンホールが演じたミステリオもキャラに深みや魅力を与えた。どちらもスパイディに立ちはだかる"大人の"壁だった。
ただ、このヴィラン2人はどちらもピーターとの因縁というよりトニーと因縁があってたまたま邪魔になったスパイディと戦うという展開だった。
つまり、MCUの話を無くしてしまうと彼らがスパイディに敵対する大きな理由が欠如してしまうのだ。バルチャーに関しては味方になって再登場するフラグも立ってたりするので彼の再登場が無くなってしまうのは痛い。
先にも伝えたが僕個人としてMCU版で一番魅力的だと思ってるのはこのヴィランたちなのだ。バルチャーのアレンジは完璧で、あの原作のダサい緑スーツでハゲた爺さんというビジュアルをこれでもかというほどスマートに改変した。
ミステリオもまんま原作の見た目で来たなぁと思わせてそれはブラフで、後半でビジュアルはミステリオを感じさせながら全く新しいアレンジを見せてくれたし、まさかミステリオがこんなに手強いヴィランになるだなんて思っていなかった。
このヴィランの現代版への改変は本当に素晴らしいので、彼らとの話がなかったことになるならこんなに惜しいことないなぁって思うのである。
なんて、ここまで書いてるあたりでトム・ホランドのスパイダーマンのMCU復帰が決まったのである。
とても喜ばしいことだし、もう本当に飛び跳ねた。
でも結果的にこの記事がほぼ死んだわけで、公開するか悩んだけど、せっかく書いたし公開しちゃえ、と思ったのが今日だったので全くタイムリーじゃなくなっちゃった。
今後はもっとフットワーク軽く書いていきます。